オリエントのフローリングに合うフロアコーティング|床材別の相性と費用

監修者

フロアコーティングアドバイザー|執行役員
対馬 洋二

業界10年。数多くのフロアコーティングを手掛けてきました。前職はRIZAPのトレーナーとして、お客様の目標達成にコミット。その経験を活かし、売るためではなく、本当に必要なご提案を大切にしています。床材との相性や種類、ペット対応まで分かりやすくご説明します。

アーネストワンの建売を買いました。床はオリエントのエポルカフロアだそうです。あまり聞かないメーカーで調べても情報が少なく、フロアコーティングをしていいのか判断できません。

オリエントは建売住宅向けを中心に手がけているメーカーなので、一般向けの情報が少ないのは当然です。ただし床材そのものの性格ははっきりしています。エポルカフロアの表面は、工場でEB硬化させた塗膜です。EBは電子線のことで、電子線を照射して樹脂を硬くする技術を指します。つまりすでにコーティングされた状態で出荷されている床なのです。

この事実を知ると、判断の軸が変わります。フロアコーティングは、何もない床に膜を作る工事ではありません。硬い塗膜の上に、もう一層重ねる工事です。

この記事では、EB塗膜という前提を整理したうえで、それでも施工する意味があるのかを考えます。月300件以上のフロアコーティングを施工している専門業者として、建売住宅の床を数多く見てきた立場から正直に書きますね。

床材メーカー全体の見解を先に押さえたい方は、11社を比較した記事からご覧ください。

この記事の結論
  • エポルカフロアの表面はEB硬化の塗膜です。すでにコーティングされた床だと考えてください
  • 硬い塗膜ですが、傷がつくとそこから広がります。保護の意味はここにあります
  • 基材は合板とMDFです。MDFは水に弱いので、水回りは守る価値があります
  • コーティングについての公式記載は確認できませんでした。建売業者向けの製品群です
目次

EBコーティングとは何なのか

聞き慣れない言葉だと思います。ただ、ここを理解するとあとの話が全部つながります。

電子線で樹脂を硬める技術です

EBはエレクトロンビーム、つまり電子線の略です。塗った樹脂に電子線を当てて、一瞬で硬化させる技術を指します。工場のラインで連続的に処理できるので、床材の表面処理として広く使われています。

ここで気づいた方もいると思います。フロアコーティングのUVコーティングは、紫外線を当てて硬化させる方式です。原理としては近い仲間です。光か電子線かの違いで、どちらも照射で瞬時に硬める考え方になります。

つまりエポルカフロアは、工場の段階ですでにコーティングされた床だということです。現場で塗るコーティングと、種類の違う膜がすでに乗っている。この前提を押さえておいてください。

フロアコートアドバイザー

建売の床を「安い床だから守らないと」とおっしゃる方がいますが、表面処理そのものは決して手抜きではありません。EB硬化は設備投資が必要な技術です。むしろ量産できるからこそ、この価格でこの硬さが実現できている。そこは正しく見てあげてほしいところです。

硬いのに、傷がつくと広がります

ではコーティングは不要なのか。ここが判断の分かれ目になります。

EB塗膜は硬い膜です。ただし硬い膜には、硬い膜なりの弱点があります。一度傷が入ると、その傷が起点になって広がりやすい。硬いものほど、欠けたときに元に戻らないのと同じ理屈です。

実際、エポルカフロアについては表面のEBコーティングに傷がつくと、そこから広がることがあるという指摘が施工業界では知られています。日常の擦り傷は問題になりませんが、鋭いものを落としたり、砂粒を踏んだまま引きずったりすると起点ができます。

フロアコーティングの役割は、この起点を作らせないことです。硬さを足すのではなく、傷の入り口を減らす。エポルカフロアで施工を検討する意味は、ここにあります。

基材は合板とMDFです

もうひとつ、構造の話をします。エポルカフロアの材質は合板とMDFにシートを張ったもので、厚さは12mm、幅303mm、長さ1818mmが標準です。ホルムアルデヒド放散等級はF☆☆☆☆を取得しています。

注目したいのはMDFです。中密度繊維板と呼ばれる素材で、木の繊維を圧縮して固めたもの。この層が水に弱いという性質があります。表面のEB塗膜が守っているうちは問題ありませんが、継ぎ目から水が入ると膨れの原因になります。

だから当社は、エポルカフロアのお宅ではキッチンと洗面所を優先してご提案しています。リビングの傷より、水回りの継ぎ目のほうが実害につながりやすいからです。シート系の床の構造と弱点は、建売購入者向けの記事でも詳しく書いています。

オリエントの製品は3つ確認できました

同社の床材は、抗菌製品技術協議会の認定リストなどから確認できます。エポルカフロア、イービットフロア、エリオフロアの3つです。いずれも抗菌と防カビの加工が認定されています。

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製品表面採用されやすい場面施工で気をつけること
エポルカフロアEB硬化の塗膜+シート建売住宅。採用例が多い硬い塗膜の上に塗る。下地処理が要
イービットフロア化粧シート建売仕様同上
エリオフロア化粧シート建売仕様同上
一般社団法人抗菌製品技術協議会の認定製品情報および流通データをもとに当社が整理したものです。仕様は品番により異なる場合があります

3つとも建売住宅向けという点で共通しています。注文住宅の標準仕様で見かけることは、あまりありません。だから一般の方が調べても情報に行き当たらないのです。

床材メーカーには、大きく2つのタイプがあります。大建工業や朝日ウッドテックのように一般消費者にも製品情報を届ける会社と、オリエントのように建築業者との取引に特化する会社です。どちらが良いという話ではありません。建売住宅という商品は、施主が床材を選ぶ仕組みになっていないので、業者向けに徹するのは合理的な判断です。

ただし購入者の立場からすると、自分の家の床のことが分からないという状況が生まれます。ここが建売住宅でフロアコーティングを検討するときの、いちばん最初のつまずきです。

床暖房に対応しています

エポルカフロアは床暖房対応の製品です。建売住宅でリビングに床暖房が入っているケースでも使われます。

コーティングは施工できますが、施工時は床暖房を止めた状態で行い、施工後も一定期間は運転を控えていただきます。運転したまま塗ると硬化が乱れるためです。床暖房の有無は必ず業者に伝えてください。伝え忘れると仕上がりに影響します。

情報が少ないのは、業者向けだからです

オリエントの床材を調べても、メーカーの詳しい製品ページに行き着きません。これは大建工業の非掲載品と同じ構造です。特定の建売業者向けに供給されている製品は、一般向けに情報公開されないことが多い。

だから調べても出てこないのは、あなたの調べ方の問題ではありません。最初から公開されていないのです。この点は大建工業の記事でも詳しく書いていますので、ルームアートやサンロードアートの名前に心当たりがある方はそちらもご覧ください。

センテフロアという名前も出てきます

一建設の物件では、エポルカフロアと並んでセンテフロアという名前が出てくることがあります。当社が確認した範囲では、こちらもオリエントの製品群として扱われています。

ただし一般向けの製品情報は、やはり見つけられませんでした。建売業者向けの供給品である可能性が高いと考えています。確認できていないことは、確認できていないと書いておきます。図面にこの名前が書かれている方は、売主に問い合わせて仕様を確認してください。

名前が違っても、建売向けのシート系床材という点では共通しています。施工の手順が大きく変わることはありません。ただし表面加工の仕様が分からない以上、密着テストは省けないという判断になります。

抗菌と防カビの認定を受けています

エポルカフロア、イービットフロア、エリオフロアの3つは、一般社団法人抗菌製品技術協議会の認定製品として登録されています。抗菌と防カビの加工が施された製品だということです。

ここは判断材料になります。抗菌性能は床材の表面に組み込まれているので、上に膜を作れば届かなくなります。他社の抗ウイルス仕様と同じ構造です。

ただし正直に申し上げると、抗菌性能を理由に建売住宅を選ぶ方はほとんどいません。標準仕様として付いていた、というのが実際のところだと思います。そこを捨ててでも傷と水を防ぎたいかどうかが、判断の分かれ目になります。

オリエントの床を使っている会社

当社が施工と取材で確認してきた採用例です。建てた会社が分かれば、床材の当たりがつきます。

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建てた会社採用例のある床材
アーネストワンエポルカフロア(大建工業のサンロードアートとの併用例あり)
一建設エポルカフロア、センテフロア
イーカムエポルカフロア
当社が確認できた採用例です。同じ会社でも商品ラインや時期によって床材は変わりますので、最終的には品番でご確認ください

飯田グループの物件で多く見かけます。同じ会社の物件でも、部屋によって大建工業とオリエントが混在していることがあります。リビングはサンロードアート、洋室はエポルカフロアというような分け方です。

この場合、部屋ごとに下地処理を変える必要が出てきます。見積もりのときに「全部同じ床材ですか」と業者から聞かれたら、良い業者だと思ってください。聞かずに一括で見積もる業者は、そこを見ていません。

硬い塗膜の上に塗る、という仕事

EB硬化の塗膜がすでにある。この前提が、施工の難しさに直結します。

硬くて平滑な面は、足がかりがありません

素の木であれば、繊維の隙間に液剤が入り込んで物理的に噛みます。ところがEB硬化させた塗膜には、その隙間がありません。硬くて平滑で、水も汚れもはじく。手入れが楽な理由であり、同時にコーティングが密着しにくい理由でもあります。

そのまま塗れば、膜は床の上に乗っているだけの状態になります。最初の1年2年は問題なく見えますが、3年目あたりから人がよく通る場所に浮きが出る。剥がれ方を見れば、下地処理が甘かったことが分かってしまいます。

削れないので、薬剤で落とします

シート系の床なので、研磨という選択肢は使えません。表面のシートは削れる厚みがないからです。実際にやるのは、専用の薬剤で表面の撥水層と油分を落として、足がかりを作る作業です。

ここで問題になるのが、オリエントの床は情報が公開されていないことです。EB塗膜の具体的な組成が分からないので、どの薬剤が効くのかを現場で確かめるしかありません。

だから密着テストが必須になります

当社はオリエントの床では、必ず密着テストをしてから本施工に入ります。クローゼットの中や家具を置く予定の場所で試し塗りをして、硬化と密着を確認する。半日から一日いただければ結果が出ます。

費用は見積もりの範囲でやっていますし、テストの結果やめたほうがいいと判断した場合もいただきません。情報が無い床材では、これが唯一の確認手段だからです。

テストをしない業者もいるんですか?

フロアコートアドバイザー

います。建売の床は数をこなす現場なので、当日に来てそのまま塗る会社もあります。それで問題が出ないこともありますが、出たときに取り返しがつきません。見積もりのときに「密着テストはしてもらえますか」と一言聞いてみてください。返答の仕方で、その会社の姿勢がだいたい分かります。

製品別の相性と、選ぶときの基準

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製品相性の良い種類慎重に考えたい種類いちばんの注意点
エポルカフロアガラス、シリコン高光沢のUVEB塗膜の上に塗る。密着テストが必須
イービットフロアガラス、シリコン高光沢のUV同上
エリオフロアガラス、シリコン高光沢のUV同上
水回り(優先度高)基材のMDFを守る意味が大きい場所です継ぎ目からの浸水を防ぐ
当社の施工経験に基づく整理です。品番により仕様が異なるため、最終判断は密着テストで行います

高光沢のUVを慎重に扱う理由は、質感の問題です。建売住宅の床は落ち着いたマットな仕上げが多いので、強い艶を入れると床だけ別の家のように見えることがあります。艶を抑えたい方はマット仕上げから確認してください。

建売の床が長持ちするかどうかは、最初の1年で決まります

オリエントの床を使ったお宅を数多く見てきて、はっきり言えることがあります。10年後にきれいな床と、そうでない床の差は、入居してすぐの過ごし方で決まっています。コーティングをするかどうかより、こちらのほうが影響が大きいくらいです。

傷の起点は、だいたい決まった場所にできます

EB塗膜は傷が起点になって広がると書きました。では、その起点はどこにできるのか。現場で見ていると、場所はかなり決まっています。

傷の起点になりやすい場所
  • ダイニングチェアの後ろ。引くたびに脚が同じ場所を削ります
  • 玄関から続く動線。靴底に付いた砂粒がそのまま持ち込まれます
  • 冷蔵庫と洗濯機の下。搬入時に引きずった跡が残ります
  • 掃き出し窓のそば。外からの砂ぼこりが溜まりやすい場所です

共通しているのは砂粒と、繰り返しの摩擦です。硬い塗膜は、面で押される力には強い。ところが小さくて硬いものが一点に集中すると、そこから欠けます。

家具を入れる前にやることがあります

引き渡しから入居までの数日が、実はいちばん大事な期間です。この間にやっておくと、その後10年が変わります。

まず椅子とテーブルの脚に、すべてフェルトを貼ること。数百円で買えますし、これだけでダイニングまわりの傷はかなり減ります。次に玄関にマットを敷くこと。砂粒を室内に持ち込まないための一手です。そして冷蔵庫や洗濯機を搬入するときは、業者に養生を頼むこと。引きずられた跡は後から消せません。

フロアコートアドバイザー

フロアコーティングの会社がこういう話をするのは変に思われるかもしれません。ただ、コーティングをしても砂を踏んで引きずれば傷はつきます。膜があるぶん軽くは済みますが、ゼロにはならない。両方やって初めて効くので、お客様にはいつもこの話をしています。

コーティングをするなら、このタイミングです

同じ理由で、施工のタイミングも引き渡し直後がいちばんです。まだ一度も傷がついていない床に膜を作るのと、細かい傷が入った床に塗るのとでは、仕上がりが違います。

すでに入居されている方でも遅くはありません。ただし傷が深いと、コーティングの膜がその形をなぞるので完全には消えません。気になる箇所があれば、現地調査のときに指さしで教えてください。消えるのか残るのかを、その場でお伝えします。期待していた結果と違った、という事態をいちばん避けたいからです。

そもそも施工しないほうがいいケースについては、別の記事にまとめています。迷っている段階の方はこちらもどうぞ。

オプション会で契約する前に読んでください

オリエントの床が使われるのは建売住宅です。そして建売の購入者が最初にフロアコーティングを勧められるのは、たいてい売主が開催するオプション会の場です。

その場で決めなくて大丈夫です

オプション会では、引き渡しまでの日数が限られていることもあって、その場での契約を勧められます。ただしフロアコーティングは引き渡し後でも施工できます。家具を入れる前であれば条件は変わりません。

その場で床材の品番を聞いておいてください。「オリエントのエポルカフロアです」と答えられるなら、持ち帰って比較できます。品番が分かれば、他の業者にも同じ条件で見積もりが取れます。

価格差は中間マージンから生まれます

オプション会経由の見積もりが高くなるのは、施工の質が高いからではありません。売主や仲介会社に紹介手数料が乗るからです。実際に施工するのは、どちらのルートでも専門業者です。

同じ施工内容でも10万円以上の差が出ることがあります。手間をかけずに済ませたいという理由でオプション会を選ぶのは合理的ですが、差額を知ったうえで選んでほしいと思っています。

入居前と入居後で、費用が変わります

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種類㎡単価の目安(税込)3LDK 65〜70㎡の総額目安耐久年数の目安
UVコーティング4,500〜6,000円29〜42万円20〜30年
ガラスコーティング3,500〜5,500円22〜38万円15〜25年
シリコンコーティング3,000〜5,000円19〜35万円10〜20年
当社調べの目安です。詳しい内訳と依頼ルート別の価格差は費用の記事にまとめています

建売住宅の場合、引き渡し直後がいちばん条件がいいのは間違いありません。ワックスも生活キズもなく、家具もない。そして何より、床材の情報が手に入る時期です。

入居後で過去にワックスをかけている場合は、剥離で1万円から3万円ほど加算されます。ただしオリエントの床はワックス不要の仕様なので、塗っている方はそれほど多くありません。塗った記憶がある方は、製品名を覚えている範囲で教えてください。

床材を調べる3つの方法

STEP
売主か仲介会社に聞く

建売の場合、これがいちばん早いです。「フロアコーティングを検討しているので床材の品番を教えてほしい」と伝えれば調べてもらえます。オプション会の場で聞いておくのが理想ですが、引き渡し後でも問い合わせは可能です。

STEP
物件資料と竣工図書を探す

建売でも内装仕上表が渡されていることがあります。床の欄に「オリエント エポルカフロア」のように書かれています。物件の販売資料やウェブページに床材名が載っているケースもあるので、契約時の書類一式を確認してみてください。

STEP
現物で当たりをつける

押入れの入口や階段の段鼻など、板の切り口が見える場所を探してください。薄い層が1枚だけで、下に合板とMDFの層が見えればシート系です。少し離れて見ると同じ木目が何枚かおきに繰り返しているのも、シート系の特徴です。

分からない状態でお問い合わせいただいて構いません。現地調査で確認しますし、建売の床は当社が数多く見てきた分野です。飯田グループの物件であれば、どの床材が使われやすいかの見当もついています。

オリエントの床とフロアコーティングのよくある質問

オリエントはフロアコーティングを禁止していますか?

当社が調べた範囲では、一般向けにフロアコーティングについての記載を見つけられませんでした。同社は建売業者向けを中心に供給しているメーカーで、一般消費者向けの情報発信が限られています。禁止も推奨もされていないというのが現状です。施工業者を通じて確認してもらうのが確実です。

EBコーティングされているなら、フロアコーティングは不要では?

硬さという点では十分です。ただしEB塗膜は硬い膜なので、一度傷が入るとそこから広がりやすいという性質があります。フロアコーティングの役割は硬さを足すことではなく、傷の起点を作らせないことです。また基材のMDFは水に弱いので、継ぎ目から水が入るのを防ぐという意味もあります。目的をそこに置くなら価値があります。

EBコーティングとは何ですか?

電子線を照射して樹脂を硬化させる技術です。EBはエレクトロンビーム、つまり電子線の略になります。工場のラインで連続的に処理できるので、床材の表面処理として広く使われています。フロアコーティングのUVコーティングが紫外線で硬化させるのに対し、EBは電子線を使います。原理としては近い仲間です。

エポルカフロアの情報がどこにも出てきません

出てこないのが普通です。オリエントは建売業者向けを中心に供給しているメーカーなので、一般向けの製品ページが充実していません。大建工業のルームアートやサンロードアートと同じ構造です。調べても出てこないのは、あなたの調べ方の問題ではありません。売主か仲介会社に聞くのが確実です。

部屋によって床材が違うのですが、どうなりますか?

建売住宅ではよくあることです。リビングは大建工業、洋室はオリエントというような混在が起こります。この場合、部屋ごとに下地処理を変える必要があります。見積もりのときに全部同じ床材かを確認してくれる業者を選んでください。一括で見積もる業者は、そこを見ていない可能性があります。

オプション会で契約したほうがいいですか?

その場で決める必要はありません。フロアコーティングは引き渡し後でも施工できますし、家具を入れる前なら条件は変わりません。オプション会経由の見積もりは紹介手数料が乗るため高くなる傾向があります。同じ施工内容で10万円以上の差が出ることもあるので、床材の品番だけ聞いて持ち帰り、比較するのをおすすめします。

水回りだけ施工することはできますか?

できます。むしろオリエントの床ではおすすめの選び方です。基材にMDFが使われているため、継ぎ目から水が入ると膨れの原因になります。キッチンと洗面所を優先して守り、リビングは様子を見るという分け方は合理的です。費用も抑えられますし、必要になったら後から追加もできます。

床暖房が入っていますが施工できますか?

できます。エポルカフロアは床暖房対応の製品です。ただし施工時は床暖房を止めた状態で行い、施工後も一定期間は運転を控えていただきます。運転したまま塗ると硬化が乱れるためです。床暖房の有無は必ず業者に伝えてください。

まとめ

オリエントの床にフロアコーティングをすべきか。この記事でいちばんお伝えしたかったのは、あなたの床はすでにコーティングされているという事実です。エポルカフロアの表面はEB硬化の塗膜で、工場で電子線を当てて硬めた膜が乗っています。何もない床に膜を作る工事ではないのです。

だからといって不要だという結論にはなりません。硬い膜には硬い膜なりの弱点があって、一度傷が入るとそこから広がりやすい。そして基材にはMDFが使われていて、これは水に弱い素材です。フロアコーティングの役割は、硬さを足すことではなく、傷と水の入り口を減らすことです。目的をそこに置き直すと、やるべきかどうかの判断がつきやすくなります。

もうひとつ、情報が出てこないことに悩んでいる方へ。オリエントは建売業者向けを中心に供給しているメーカーなので、一般向けの製品ページが充実していません。調べても出てこないのは当たり前なんです。大建工業のルームアートやサンロードアートと同じ構造で、建売の床材にはこういう製品が多い。売主か仲介会社に品番を聞くのが、いちばん早い解決策です。

そして建売住宅の方には、オプション会の前にもう一度考えてほしいと思っています。その場で決めなくても、引き渡し後に家具を入れる前なら条件は変わりません。品番だけ聞いて持ち帰れば、同じ条件で他社と比較できます。オプション会経由は紹介手数料が乗るぶん高くなるので、同じ施工内容で10万円以上違うこともある。手間をかけずに済ませたいという理由で選ぶのは合理的ですが、差があることを知ったうえで選んでほしいというのが本音です。

当社では建売住宅の床を数多く見てきました。オリエントの床では必ず密着テストをしてからご提案していますし、水回りだけという選び方もご案内しています。分からない状態でご相談いただいて構いません。他のメーカーと比べて考えたい方は、11社の公式見解をまとめた記事からご覧ください。

この記事に記載したオリエントの製品情報は、2026年9月時点で確認できた流通情報および一般社団法人抗菌製品技術協議会の認定製品情報に基づくものです。同社は建売業者向けを中心に供給しているため、一般向けの公式情報が限られています。製品ごとに仕様が異なる場合がありますので、実際の施工前には売主または施工業者を通じてご確認ください。

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