
フロアコーティングアドバイザー|執行役員
対馬 洋二
業界10年。数多くのフロアコーティングを手掛けてきました。前職はRIZAPのトレーナーとして、お客様の目標達成にコミット。その経験を活かし、売るためではなく、本当に必要なご提案を大切にしています。床材との相性や種類、ペット対応まで分かりやすくご説明します。


フロアコーティングアドバイザー|執行役員
対馬 洋二
業界10年。数多くのフロアコーティングを手掛けてきました。前職はRIZAPのトレーナーとして、お客様の目標達成にコミット。その経験を活かし、売るためではなく、本当に必要なご提案を大切にしています。床材との相性や種類、ペット対応まで分かりやすくご説明します。

銘木フロアー ラスティックです。マットな感じがオイル塗装っぽくて気に入っているのですが、オイルを塗り足したほうがいいのか、コーティングしたほうがいいのか迷っています。
どちらも要りません。この床はオイル塗装ではなくUV塗装です。イクタはこの仕上げについて、温もりのあるオイル塗装の風合いと、水拭きができキズがつきにくいUV塗装がドッキングしたものだと説明しています。
見た目はオイル、中身はUV。ここを取り違えると手入れの方法を丸ごと間違えます。オイルを塗り足そうとしても、UVの膜があるので染み込みません。表面にべたつきが残るだけです。
月300件以上のフロアコーティングを施工している専門業者として、この特殊な仕上げの床で何が成り立つのかを整理しました。結論としては、何もしないのがいちばん良い床です。理由を順に書きます。


イクタは、ラスティック塗装についてこう説明しています。
温もりのあるオイル塗装の風合いと、水拭きができキズがつきにくいUV塗装がドッキング。ikutaならではの高い技術で開発した、画期的な仕上げです。
イクタ 銘木フロアーラスティック
オイルの見た目と、UVの実用性。相反する2つを1つにまとめた仕上げです。画期的という言葉を自分で使っているあたり、イクタの自信がうかがえます。
この仕上げが珍しいのは、両立が難しい2つを同時に成立させている点です。オイル塗装のマットな質感は、膜を作らないからこそ生まれます。一方でUV塗装の丈夫さは、膜があるから成り立ちます。膜があるのにマットに見えるという状態を作るために、表面の凹凸を細かく制御しているのだと考えられます。ikutaならではの高い技術で開発したという説明も、誇張ではないと思います。
| 項目 | 本物のオイル塗装 | ラスティック塗装(UV) |
|---|---|---|
| 膜の有無 | 膜を作らず、木に染み込みます | 表面に膜があります |
| 水拭き | できません。木が水を吸います | できます |
| 塗り足し | 定期的に必要です | できません。染み込みません |
| 傷への強さ | つきやすいです | 傷に強いと仕様欄にあります |
| 手入れ | 専用のオイルと道具が要ります | 拭くだけです |
見た目が似ているだけで、中身は正反対です。本物のオイル塗装は手をかけ続ける床、ラスティック塗装は手をかけなくていい床。目指しているものが違います。
当社にご相談いただくケースで多いのが、オイル塗装だと思って自然塗料を塗ってしまったというものです。UVの膜があるので染み込まず、表面に残った油分がべたつきます。ホコリが吸い寄せられ、かえって汚れやすくなります。
この状態からコーティングをしようとすると、まず油分を落とす工程が必要になります。落としきれないまま塗れば、密着不良で数か月後に剥がれます。手間も費用も余計にかかります。
マットな床を見たらオイル塗装、という思い込みが原因です。床材の見た目と塗装の種類は、別の話だと覚えておいてください。


ラスティックは、素朴とか粗野といった意味の言葉です。床材の世界では、節や色のばらつきを隠さずに見せる仕上げを指します。
イクタはこの床について、次のように書いています。
木の本来の性質から割れや節欠けが出る場合もありますが、月日の流れとともにそれが味わいとなり、経年後も寸法精度は変わりにくくなっております。
イクタ 銘木フロアーラスティック 床暖房対応の説明
割れや節欠けが出る場合もあります、と先に書いている。そのうえで、それが味わいになると続けています。傷や変化を欠点として扱わないという姿勢です。
シルクという名前の姉妹品もあります。こちらは3分ツヤで、イクタは素足に気持ちいいシルク塗装による滑らかな仕上がりと説明しています。同じ銘木フロアーでも、艶の設定が違うぶん印象がかなり変わります。ラスティックを選んだということは、その2つを見比べたうえで艶のないほうを選んだということです。ショールームでサンプルを並べた記憶がある方も多いと思います。
この一文は、フロアコーティングを考えるうえで決定的です。メーカーが、変化を受け入れてくださいと言っている床だからです。
コーティングは、変化を遅らせるための工事です。新築時の状態をできるだけ長く保つことを目的にしています。ラスティックという仕上げが目指しているものと、方向が逆を向いています。
もちろん、味わいなんて要らないから傷がつかないほうがいいという考え方も、それ自体は間違っていません。ただ、それならラスティックではなく、もっと均一な床を選ぶほうが自然だったはずです。この床を選んだ理由を、もう一度思い出してみてください。
ちなみに、イクタは直貼45について経年後も寸法精度は変わりませんと書いており、通常のラスティックでは変わりにくくなっておりますという表現を使っています。わずかな違いですが、書き分けているということは意味があるのだと思います。木を扱う会社らしい慎重な言葉づかいです。
ラスティックの樹種は、チーク、アカシア、ウォールナット、ブラックチェリー、ナラ樫、イタヤカエデ、ハードメープルの7つです。同じイクタのシルクは5種類なので、2つ多い構成になっています。
多いぶんの2つが、アカシアとイタヤカエデです。どちらも色のばらつきや節が出やすい木で、ツヤなしの仕上げだから成立する樹種だと考えられます。艶を出すと、色の差がかえって目立ってしまうからです。
つまり、アカシアやイタヤカエデを選んでいる方は、二重の意味でコーティングと相性が悪いことになります。艶が出ることで、選んだ木の表情が変わって見えます。



アカシアです。色のばらつきが好きで選びました。



それならやめておきましょう。艶が乗ると、濃い部分と薄い部分のコントラストが強く出ます。今のバランスが崩れます。
ツヤなしの床でも、艶を抑えた薬剤を選べば見た目の差は小さくできます。実際の事例です。
千葉県市川市、タクトホームの新築戸建てです。新築の家に子犬を迎えるにあたって、きれいな床を長く保ちたい、犬が安心して過ごせる家にしたいというご要望でした。艶を抑えた自然な仕上がりのガラスコーティングを選び、床本来の色合いと質感を活かしています。子犬の爪による傷にも備えました。








この施工事例の詳細を見る(千葉県市川市・2026-08-12公開)
艶を抑えた自然な仕上がりという選択肢があります。ラスティックのマットな風合いを大事にしたい方も、まずはサンプルで見比べてみてください。そのうえでやめるという判断でも構いません。


イクタが公開している樹種の説明から、それぞれの性格を整理します。どの木を選んだかで、床の変わり方も違ってきます。
| 樹種 | イクタの説明から | ツヤなしとの相性 |
|---|---|---|
| チーク | 世界三大銘木のひとつ。強靭で耐久性・耐水性に優れ、天然油分の効果で肌触りが滑らか。キズや害虫、腐食にも強い | 油分があるため、もともとしっとりした質感です |
| アカシア | ラスティックのみのラインナップ | 色のばらつきが大きく、ツヤなしで生きます |
| ウォールナット | 濃い色合いの銘木 | 艶を抑えることで落ち着いて見えます |
| ブラックチェリー | 使い込むほど色が深まる樹種 | 経年で飴色に変わっていきます |
| ナラ樫 | 硬く重く、耐久性に優れる | 導管が太く、凹凸のある表情です |
| イタヤカエデ | ラスティックのみのラインナップ | 明るい色で、節の表情が出ます |
| ハードメープル | 絹のような光沢と白さを兼ね備えた重厚な木目。衝撃に強い | 緻密なので、艶の有無で印象が大きく変わります |
イクタはチークについて、天然油分の効果で肌触りが滑らかと説明しています。チークは木そのものに油分を含んでいる樹種で、だから水にも虫にも強い。船舶にも使われてきた木です。
この油分が、コーティングでは厄介になります。油分の多い木は塗料が密着しにくいことがあるからです。チークの床にコーティングを検討する場合、密着テストは絶対に省けません。
もっとも、油分があるおかげで、もともとしっとりした質感を持っている木です。ラスティック塗装との相性がいいのも当然で、わざわざ膜を足す必要性は低いと考えています。
ブラックチェリーは、時間とともに色が濃く深くなる樹種です。光と空気に触れることで変化が進みます。
ここで問題になるのが、家具やラグを置いている場所です。光が当たらない部分だけ変化が遅れるので、数年後に家具を動かすと、そこだけ色が違います。これはコーティングの有無にかかわらず起こります。
コーティングをすると紫外線がいくらか遮られるので、変化の速さが変わることがあります。色が深まっていくのを楽しみにしてブラックチェリーを選んだのであれば、膜をのせない選択のほうが合っています。イクタが月日の流れとともに味わいとなると書いているのは、こういう変化のことでもあります。
もうひとつ、この床には見逃せない機能があります。イクタの製品説明にこうあります。
しっとりとしたマットな風合いのラスティック塗装に、可視光型光触媒による消臭、ウィルス、細菌、VOC低減効果をプラスした、安心、安全、健康かつ、天然木ツキ板のフローリング。
イクタ 銘木フロアーラスティック
可視光型光触媒。イクタがエアー・ウォッシュと呼んでいる機能です。仕様欄にも抗ウイルス効果、抗菌効果、VOC低減効果、消臭効果の4つが並んでいます。
光触媒は、床の表面にある酸化チタンに光が当たり、そこにウイルスや菌、においの分子が触れることで働きます。コーティングは表面に膜を作る工事なので、分子が酸化チタンまで届かなくなります。
イクタ自身が、ワックスについてイクタのエアー・ウォッシュ・フローリング製品は、エアー・ウォッシュ機能が低下する恐れがあると書いています。ワックスより厚くて長持ちする膜なら、結果はもっとはっきり出ます。
だから当社は、この床については機能が止まることを先にお伝えしています。腕の問題ではなく、どんなに上手に塗っても同じ結果になります。そのうえで、衛生機能と傷や滑りの対策のどちらを優先するかを決めていただきます。


この床の仕様欄には、いくつか注意して読むべき項目があります。順に見ていきます。
| 公式の記載 | 読み取れること |
|---|---|
| 床暖房対応品 | 厳しい試験をクリアした床暖房対応品だと説明されています |
| 捨貼り工法専用 | マンションの直貼りには使えません。直貼45が別にあります |
| ツヤなし | 艶を抑えた仕上げです。膜をのせれば変わります |
| 傷に強い | UV塗装による効果です。すでに対策が入っています |
| 耐汚染性 汚れにくい | 同じくUV塗装による効果です |
| WAXフリー※ | 何も塗らない前提の設計です |
| 抗ウイルス、抗菌、VOC低減、消臭 | 可視光型光触媒による効果です |
| 価格 9,090円から10,610円/㎡ | 税別の材料単価が公開されています |
仕様欄に傷に強いという項目があります。UV塗装がすでに施されているためです。フロアコーティングで最も多い目的が傷対策であることを考えると、この床では目的が先に満たされていることになります。
耐汚染性についても同じです。汚れにくいと書かれていて、水拭きもできる。日常の手入れで困る場面が、そもそも少ない設計になっています。
そのうえで艶を抑え、光触媒まで載せている。足すべきものが見当たらないというのが、この床に対する当社の正直な評価です。
もうひとつ、施工方法についてもイクタは細かく指定しています。接着剤は捨て張り合板か床材裏面にビード状に塗布し、点付けにしないこと。雄実への釘打ちは6尺側で303mm以内の間隔で7ヶ所以上、1尺側にも3ヶ所以上。そして施工はノリとクギの併用をお願いしますと書き、床暖房を使用しない場合も強く推奨しますと念を押しています。この指定どおりに施工されているかで、床鳴りの出やすさは変わります。
仕様には捨貼り工法専用と書かれています。下地の上にまず合板を張り、その上にフローリングを張る工法のことです。
この条件は、コーティングにとっては良い材料です。マンションの直貼り工法だと床材の裏にクッション材があって踏むと沈みますが、捨貼りならしっかりした下地の上に固定されています。膜が曲げられて割れるという心配は小さくなります。
もっとも、条件が良いことと必要であることは別です。この床の場合、艶と光触媒という2つの理由で見送りになります。マンションで直貼45をお使いの方は、そこにクッション材の問題も加わります。
仮に光触媒のことを脇に置いたとしても、ツヤなしという仕様そのものがコーティングと衝突します。現場で見ている変化を、具体的に書きます。
ツヤなしの床は、照明が当たっても輪郭がぼやけます。天井のダウンライトが床に映っても、ぼんやりした明るい面にしか見えません。膜をのせると、この映り込みの輪郭がはっきりしてきます。艶消しの塗料を使っても、多少は出ます。
変化がわかりやすいのは、窓から低い角度で光が入る時間帯です。朝と夕方に床を見たとき、以前より光っていると感じる方が多いです。



業者さんには、ツヤ消しのコーティングなら変わりませんと言われました。



まったく変わらないということはありません。艶消しの塗料でも塗膜であることに変わりはないので、表面の状態はもとの床と別物になります。実物を見てから決めてください。そう言わない業者は、たぶん見せたことがありません。
ツヤなしの塗装は、表面に細かい凹凸をつけて光を散らしています。この凹凸が、しっとりとした手ざわりのもとです。膜をのせると谷が埋まるので、なめらかな方向に寄ります。
イクタがしっとりとしたマットな風合いと書いているのは、この感触のことです。言葉で表現されている風合いを、膜で薄めることになります。素足で歩く方ほど、この差に気づきます。
そして、その細かい凹凸こそが、コーティングで真っ先に埋まる部分です。膜は液体を塗って乾かすものなので、凹んだところに溜まります。イクタが技術で作り込んだマットの構造を、上から塗料で埋めることになる。画期的な仕上げを、普通の仕上げに戻す工事だという見方もできます。
ラスティックは節や色のばらつきを見せる仕上げです。ツヤなしだと、その差が穏やかに見えます。光が散るぶん、濃淡の境目がなじむからです。
艶が乗ると、表面で光が反射します。濃い部分は反射が強く、薄い部分は弱い。結果としてコントラストが強調されます。ウォールナットやブラックチェリーのような濃い樹種では、この差がとくにはっきり出ます。
節も同じです。節のまわりは組織が詰まっていて硬いため、塗料の吸い込み方が周囲と違います。節のところだけ艶が浮いて見える、という仕上がりになりがちです。
コーティングもワックスもオイルもしないとなると、何をすればいいのかという話になります。答えは単純で、拭くだけです。
| 場面 | おすすめの方法 | 避けたい方法 |
|---|---|---|
| 日常 | 乾いたモップかフローリングワイパー | 毎日の水拭き |
| 食べこぼし | すぐに拭き取る。水拭きができる床です | 放置すること |
| しつこい汚れ | 中性洗剤を薄めて、固く絞った布で | 研磨剤入り洗剤、メラミンスポンジ |
| オイル | 塗らないでください | 自然塗料の塗り足し |
| ワックス | 塗らないでください | 市販ワックス |
研磨剤入りの洗剤とメラミンスポンジを避けるのは、2つ理由があります。ひとつは、ツヤなしの微細な凹凸が潰れて、その場所だけ光るようになること。もうひとつは、表面の酸化チタンを削ると光触媒の働きが落ちることです。
イクタが水拭きができると書いているとおり、UV塗装なので水には強い床です。ただし毎日濡れ雑巾で拭くのは避けてください。目地から水が入ると、下の基材が膨らむことがあります。固く絞った布で、週に1回程度で十分です。



床の傷の大半は、靴底から入った砂と家具の脚が作っています。玄関で砂を止めて、脚にフェルトを貼る。この2つだけでかなり変わります。


銘木フロアーラスティックには、いくつもの派生があります。どれを使っているかで、コーティングの難しさが変わります。
| 製品 | 特徴 | 施工の難しさ |
|---|---|---|
| 銘木フロアーラスティック | 基本形。7樹種 | 艶と光触媒の問題があります |
| 直貼45 | マンション用。特殊クッション材入り | 沈む床なので膜が割れます |
| MEGURI | 北海道産広葉樹の未利用材を活用 | 節が多く、均一に塗れません |
| ランダム | 幅の異なる板を組み合わせ | 目地が増え、塗料が溜まります |
| フレンチヘリンボーン | ヘリンボーン張り | 木目に沿って塗れません |
| エイジング | 古材のような加工 | 表面の凹凸が埋まります |
なお、MEGURIについてはさらに事情が重なります。北海道産の未利用材を使った製品で、イクタは曲がりや節など建築基準に合わないという理由で排除されてきた木を活用したと説明しています。節が多いぶん塗料の入り方が場所ごとに変わるので、均一に塗るのは一段と難しくなります。品番の頭にAWとつく製品はエアー・ウォッシュ対応なので、光触媒の問題も同時に抱えることになります。
コーティングを塗るときの基本は、木目に沿って一方向に伸ばすことです。木目と直交する方向に塗ると、導管に塗料が入りきらず、ムラの原因になります。
ヘリンボーンでは、板が斜めに組まれています。隣り合う板の木目が直角に交わるので、一方向に塗ればどちらかの板は必ず木目と直交します。1枚ずつ向きを変えながら塗るしかなく、手間が何倍にもなります。
フレンチヘリンボーンの施工経験があるかどうかは、業者に必ず確認してください。実際に施工した現場の写真を見せてもらうのが、いちばん早い確認方法です。


不要です。イクタは、温もりのあるオイル塗装の風合いと、水拭きができキズがつきにくいUV塗装がドッキングしたものだと説明しています。見た目はオイルですが、中身はUV塗装です。オイルを塗ろうとしても膜があるので染み込まず、表面にべたついた油分が残ります。ホコリを吸い寄せて、かえって汚れやすくなります。すでに塗ってしまった場合は、無理に落とそうとせず一度ご相談ください。
止まります。光触媒は表面の酸化チタンに光が当たり、そこにウイルスや菌、においの分子が触れることで働く仕組みです。膜が透明で光を通しても、分子は膜を通り抜けられません。イクタ自身が、ワックスについてエアー・ウォッシュ機能が低下する恐れがあると書いています。ワックスより厚くて長持ちする膜なら、影響はもっとはっきり出ます。当社はこの床への施工をお受けしていません。
大丈夫です。イクタも、水拭きができキズがつきにくいUV塗装と説明しています。本物のオイル塗装では水拭きができませんが、この床は膜があるので水に強いです。ただし毎日濡れ雑巾で拭くのは避けてください。目地から水が入ると、下の基材が膨らむことがあります。固く絞った布で、週に1回程度で十分です。スチーム洗浄機も使わないでください。
不良ではありません。イクタは、木の本来の性質から割れや節欠けが出る場合もありますが、月日の流れとともにそれが味わいとなりますと、あらかじめ説明しています。ラスティックというのは、節や色のばらつきを隠さずに見せる仕上げのことです。気になる場合、コーティングで均一に見せることはできません。むしろ艶が加わることで、濃淡の差が強調されることがあります。
塗らないでください。仕様欄にWAXフリーと記載されています。加えてイクタは、ワックス全般についてイクタとしてはおすすめしておりませんので、ご自身で責任を持って行ってくださいと書いています。エアー・ウォッシュ機能がある製品については、さらに機能が低下する恐れがあるとも明記されています。ツヤなしの床にワックスを塗ると艶が出てしまうという問題もあります。何も塗らないのが正解です。
床材としては問題ありません。イクタは、厳しい試験をクリアした床暖房対応品ですと説明しています。ただし、床暖房に対応していることとコーティングが問題なく使えることは別の話です。床暖房があると床の温度が季節で変わり、木が動く量が増えます。塗膜は木ほど伸び縮みしないため、目地のあたりからヒビが入ることがあります。そもそも光触媒の問題があるので、当社はこの床への施工をお受けしていません。
床を踏んでみてください。わずかに沈む感触があれば直貼りです。特殊クッション材が入っているためです。品番でも確認でき、建築時の仕様書に記載があります。直貼45は通常のラスティックより5割ほど高い床で、価格は14,750円から16,390円/㎡です。防音と防虫処理も仕様に含まれています。沈む床の上に硬い膜をのせると割れやすいので、コーティングには不向きな条件です。
ツヤなしの床は、艶のある床に比べれば滑りにくい傾向があります。それでも犬が滑る場合は、まず爪と足裏の毛を短く保ってください。これだけで改善することがよくあります。次に、滑って困る場所にマットを敷いてください。玄関からリビングへの動線やソファの前など、実際に滑るのは限られた場所であることが多いです。光触媒が止まるのも敷いた場所だけで済みますし、費用も抑えられます。


銘木フロアー ラスティックは、よくできた床だと思います。オイル塗装のマットな見た目を持ちながら、UV塗装の実用性があり、水拭きができて傷にも強い。そのうえ光触媒まで載っていて、ワックスも要らない。手をかけなくていいように作られた床です。
その床に対して、オイルを塗る、ワックスを塗る、コーティングをする。どれも良かれと思ってすることですが、この床に関してはどれも逆効果になります。オイルは染み込まずにべたつき、ワックスは光触媒を弱らせ、コーティングは艶と機能の両方を変えてしまいます。
イクタが、割れや節欠けが出る場合もありますが、月日の流れとともにそれが味わいとなりますと書いているのは、この床の性格をよく表しています。守り固める床ではなく、変わっていくのを見ていく床です。新築のときがいちばんきれいで、あとは劣化するだけ、という考え方とは前提が違います。
当社は月300件以上フロアコーティングを施工しています。この床については、光触媒が止まることと、艶が多少変わることの2つをお伝えしたうえで判断していただいています。知らせずに契約を進めるほうが、業者として問題だと考えているからです。
もし滑りや傷で困っているなら、まず何に困っているかを教えてください。マットで解決することもありますし、家具の脚にフェルトを貼るだけで変わることもあります。床の品番がわからなければ、写真を送っていただければ判定します。ご相談は無料です。何もしなくていいという結論になることのほうが多いですが、それでいいと思っています。
イクタの床材全体の考え方や、ほかの製品との違いについては、メーカー単位でまとめた記事で整理しています。あわせてご覧ください。

